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東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

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~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その62~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第9章・その1

カーン・・・。    カーン・・・。   カーン・・・。
 
 鎮守府から金槌で物を叩く音が響いてくる。先の戦闘から数日経ったが、燃料をほとんど使い切り、磯波と潮だけで漁船警備に出て行くだけで精一杯であった。
 「いくらプレハブだからと言っても安普請は安普請か」
 金槌を片手に斉藤が呟く。この数日の鎮守府運営は全て鎮守府の修理にあてられていた。いくら自分達で組み立てができるといっても、建築のプロではないためどこかしらに綻びや歪みが生まれてしまう。
 「ホントよね。一体、前世でどのような行いをしたらこういった目に遭うのかしら?」
 大井がジト目で斉藤を見る。艦娘のモチーフは先の大戦の艦船である。人間が使う道具であるため、実質的に前世の行いで悪い事をしたと言えるのは斉藤くらいなものである。
 「そんな事を言われてもな・・・」
 前世の行いなど知りようがない。知った所でどうしようない。
 「ま、まあいいじゃないですか。こうして自分達が暮らす所に手を入れて立派にしていくのも他の鎮守府にはできないことですし。愛着も湧くというか。そんな感じになります」
 「私は別にどっちでもいいんだけどね。物を作ったりするのはいつもやっているから。大淀、そこのトンカチを取ってくれる?」
 大淀と明石がそれぞれ話しながら作業を進めている。この間の戦闘の戦果で新しい海域に出撃許可が出るかもしれないという話も届いている。だとしたらこの先の戦いはさらに厳しくなっていく。新しい戦力が必要な時期でもあった。

続く
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東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第7章・その2

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第7章 いわれなき大騒動・その2

 上層階に突き進んでいくと一際、静かな空間へと足を踏み入れた。周りを見渡すとレッドカーペットが敷かれ、奥には豪勢な椅子が2つ置かれおり、ここが謁見の間である事を示している。目的の地点はここだ。先程からの戦闘の気配も下からはまったく感じなくなった。誰かに止められているそんな感じがしている。
 「流石、見事な腕前だ。わが国の兵士達が全く敵わないのも頷ける」
赤いカーテンの奥から男が拍手をしながらゆっくりと現れる。顎鬚があると同時に、ライオンのような耳がある若い男性だ。
 「ようこそサウザント・リーフ王国へ、自総研のお2人よ。私はカズサ・リーフ・サウザン。このサウザント・リーフ王国の王をやっている」
 「サウザント・リーフ王国の国王。聞いた事はあるわ。確か若き獅子王と呼ばれているのよね」
 「左様。国王となってからまだ日が浅いが、何とかやっているよ。して、かなり我が国で暴れているようだが、これは一体どうしたという事か。我らは君達と敵対するような事はしてはいないはずだ」
 「俺達はクラル姫を連れ戻しに来たんだ。クラル姫はどこにいる?」
 「クラル殿か?クラル殿は貴賓室で現在、資料を閲覧中だ。クラル・イースト王国で何かあったのか?」
 「何かあったって・・・。私達はあなた達が連れ去ったと聞いてきたんだけど、もし違うならあなたの所の兵が、私達が来る事を見越して準備はしていないわよ。シラをきるつもりならこの手紙はどう説明するというのかしら」
 紗江が手紙をカズサに向けて投げる。その内容を見たカズサは頭に手をあてて困惑した表情を浮かべた。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その61~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第8章・その14

 『衛生からの映像がこちらにも届いた。ヲ級からの攻撃がくるぞ!磯波、潮、防御を固めろ!』
 通信機から斉藤の声が響いてくる。重要なダメージ源となる金剛にダメージを与えてはいけない。2人が持っている機銃でどれだけ艦載機を減らせるかが勝負だ。だとしてもすべては撃ち落せないため、多少のダメージは覚悟が必要だ。迫り来る艦載機に向けて機銃を放つが、突破しようとする攻撃機の数を減らせたのは少しであった。
 「Hey!なんで私を狙うのデース!Helpデース!!」
 相手にとって一番の脅威は戦艦の主砲での攻撃だ。狙われるのは必然だ。爆撃機や攻撃機が金剛に迫る。
 「仕方ないわね」
 大井が攻撃機と金剛の間に入り、身構える。丁度、金剛へ迫る攻撃が来るラインにいるため、攻撃を庇う形だ。
 
ズガガガガガッ!ドオォーン!
 
 激しい爆音と同時に黒い煙と爆炎上がる。その煙の中から、酷い姿の大井が現れた。艤装はほとんど吹き飛び、服はボロボロだ。見ただけで戦闘続行は不可能なダメージだ。
 「お、大井、大丈夫デスカー?OK?」
 「前の所での戦闘経験のおかげでよ。さあ、見せ場は作ったわよ。さっさと、ヲ級のあの口の中に砲弾を叩きこんでやりなさい!」
 「OK!まかせるデース!で、大井。なんで私の後ろに隠れるデスカー?」
 「アンタを盾にするのと、外したら頭をひっぱたくためよ」
 「ううう・・・。鬼コーチに張りつかれました・・・」
 「さっさと撃ちなさい!」
 大井に急かされた金剛がヲ級に向けて35.6cm連装砲を発射する。艦隊の希望を乗せた砲弾はヲ級が被っている中華鍋にイカの足をくっつけたような部分に命中し、それを吹き飛ばしたのだ。あの中華鍋のような所は艦載機発着を行っている所のため、そこが無くなったという事は、航空攻撃は不可能になったという事だ。もはやヲ級は何もできない。
 『金剛がやったぞ!磯波、潮!対空攻撃より砲撃戦に切り替えろ!魚雷や砲撃で追撃しろ!鳥海や金剛は重巡を狙え!大井はそのまま金剛を盾にしているんだ』
 「それはあんまりデース!」
 攻撃の要を失った深海棲艦側はリ級1隻で戦艦と重巡の攻撃を受け止めるには不十分であり、鳥海と金剛の同時砲撃であえなく沈んでいった。リ級を喪失した後、中破状態のヲ級は何も出来ず、ハ級やロ級達は苦し紛れに魚雷や砲撃で応戦したが、磯波達に少々の損害を与える程度に留まり、反撃を受けて海の底へ沈んでいった。気がついてみれば、敵艦隊全滅という戦果であった。

第9章へ続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第7章・その1

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第7章 いわれなき大騒動・その1

サウザントリーフ城・上層。ここには一般の人は立ち入る事が出来ない区域である。そこには謁見の間を始めとする王族関係の施設がある。もちろん、サウザント・リーフ王国の心臓部であるため、警備が1番厳しいのも必然だ。
ガガガガガガガガッ!
 「階上からの攻撃が激しいわ!これでは抜けるのは一苦労よ!」
 エレベーターは止められてしまったため、階段で上層に向かうしかないのであった。その上層に向かうための階段の一箇所で2人は足止めを喰らっていた。激しい精霊銃の弾丸が顔を覗かせる度に降り注ぐのであった。ただ、下から時々増援がやってくるためいつまでもここにはいられない。このままでは拉致があかない。しかもどうやって設置したのか、ご丁寧に戦車まで持ってきている事だ。こちらを燻し出すためか時折、爆弾を放り込んでくる兵士がいるが、飛び出した所を戦車での砲撃を叩き込む算段なのだろう。
カランッ・・・
 爆弾が投げ込まれる。飛び込みつつ爆弾を掴み、転がりながら投げる。
ドゴーン!!
「わああぁぁぁ!」
 爆風に巻き込まれたのだろうか下の方から叫び声が聞こえた。相手もそれを見越してタイミングを計って投げ込んできている。この方法はそろそろ通じなくなるだろう。
 「次、爆弾が来たら兄さんが対応する番よ」
 「そろそろ、動いた方がよさそうだな。突破方法はだいたい思いついた。飛び出せる準備をしてくれ」
 2人が注意深く、階段上の兵士達を観察する。覗き込みすぎると銃撃が飛んでくるので、お互いに対角線上にいる兵士を見るように立ち位置を変える。
 「今よ」
 紗江の合図と共に大治郎が精霊銃を構えて飛び出す。大治郎に視界に爆弾を投げる兵士が映る。その兵士の手から爆弾が離れて、すぐに爆弾は爆発を起こし、周囲にいた兵士が爆風に巻き込んだ。精霊銃で爆弾を撃ち抜いたのであった。タイミングを合わせるならこちらも同じように行動をしたまでであった。爆発で発生した煙から紗江が飛び出し、襲い掛かる。ペースを乱された兵士達にとっては、自分が1回動く間に3から4回は動くような速さに見える程に混乱した兵士は慌てていた。大治郎が精霊術のスパークウェイブを放ち、戦車と兵士を巻き込んで動きを止める。ここを突破するのにはコレで十分であった。投げ込もうとした爆弾を撃つよりも、むしろ、最初から精霊術を使えばよかったのではないだろうか。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その60~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第8章・その13

 「提督。戦闘が終了しました。残存の駆逐2隻は逃亡。その他の深海棲艦は撃破。こちらには損害はありません」
 『こちら、本部。状況を了解した。逃亡した2隻の駆逐の行動が気になるな。偵察機を飛ばして周囲の状況を確認するんだ。この間の友軍の件もある。近くに敵艦隊がいるかもしれん。注意して進撃しろ、以上だ』
 この間の件、友軍が戦闘中に深海棲艦の増援部隊がやってきて窮地に陥った件だ。ひょっとしたら、この海域の深海棲艦はそれぞれ、割と近くにいるのではないか。もし、そうなら逃げた駆逐艦は、近くの敵艦隊に現在の状況を伝えに言った可能性がとても高い。鳥海の偵察機で周囲の偵察を行っている間に、金剛は三式弾のリロードを行う。今の艦隊の状況では、敵の航空攻撃が1番の脅威だ。
 「偵察機より入電!こちらに向かっている敵艦載機の集団を発見!方角は、先程の駆逐艦が逃走した方向との事です!数は先程よりも多いとの事です」
 「提督、敵艦載機を発見。こちらに向かってきています」
 『迎撃するしかないな。艦載機が先程よりも多いという事は、ヌ級が2隻いるのかそれとも資料に書いてある深海棲艦の正規空母・ヲ級がいるのか。どっちにしろ、交戦は避けられない』
 「了解しました。各員、対空防御の用意を!」
 磯波達が対空戦の準備を終えた頃、水平線の彼方から敵艦載機がやって来た。セオリー通りに金剛が三式弾を発射し、磯波と潮が機銃で艦載機を落とす。大井と鳥海は接近してきた艦載機に主砲を撃って狙いを逸らさせる。
 「NOoo!なんだかやたら狙われマース!追い払ってくだサイ!」
 敵艦載機がやたらと金剛を狙っている。艦隊の主力を叩くという的確な行動だ。考えられる事としては、先程逃げていった駆逐艦が付近の部隊にこちらの戦力を伝えたという有力だろう。
 「9時方向に敵艦隊を確認!」
 鳥海が示した方向に敵艦隊が姿を現した。重巡洋艦のリ級、軽巡のハ級、駆逐艦のロ級が2隻、イ級が1隻。そして、杖のような物を持った深海棲艦が正規空母・ヲ級の全6隻で構成された艦隊であった。だが、よく見ると、その後ろに先程逃げ出した深海棲艦と思われるロ級とハ級がおり、全部で8隻の艦隊である事がわかった。金剛を執拗に狙ったのも逃げた駆逐艦が報告したに違いない。
 『こちら本部。目の前にいる艦隊がこの海域の主力艦隊である事がわかった。各員、戦闘を開始しろ!金剛、砲弾を切り替えたらヲ級を狙え!あの中華鍋の口に砲弾をご馳走してやれ!』
 「りょーかいデース!援護をお願いしマース!!」
 「リ級に気をつけて!軽巡や駆逐の防御力では、まともに受けると一撃で大破するわよ!」
 「要は戦艦と同じように立ち回れという事でしょ!単体になればどうという事はないわね」
 戦闘に入る前に襲ってきた艦載機がヲ級に戻っていく。再度、飛んでくるまでに随伴艦をどれだけ減らせるかが勝負となる。
 「魚雷を撃たれると厄介ね。とにかく数を減らしていくわよ!」
 大井が15.5cm三連装砲をロ級に向けて発射する。ここら辺の海域の駆逐艦は大井にとってはもう敵ではない。
 
グオオオオオオッッ!!
 
 相変わらず深いな叫び声をあげてロ級は海に沈んでいった。大井の隣にいる鳥海が放った砲弾はイ級に命中、撃沈。これで敵艦隊の数は通常の6隻となった。ここからが本番だ。

続く

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