忍者ブログ

東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第4章・その6

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第4章 養老鉄道・その6

 『ならばこれならどうだ!!』
 月崎が大声で叫ぶと同時に落下傘爆弾が発射される所から炎が噴出す。噴出された炎は落下傘爆弾のように上空から降り注ぐが、爆弾よりも軽いためか風に流され、多脚戦車の真下にも入り込んでくる。
 『ワハハハハハハ!どうだ!?この火炎弾なら破壊は出来まい!も1つオマケだ!!スプラッシュレェェゥィーザー!!!』
 複数の青白い光線が上空に放たれ、複数の光線が螺旋軌道を描きながら大治郎達を襲う!そう、多脚戦車の下が安全だというのは早計だった。下部に潜り込まれた場合の対策もしっかり作ってあったのだ!
 『さすが私!私の発明した“なめがわ”に死角はないのだ!うおっ!?』
 操縦席で高笑いをしていた月崎は突然の衝撃に席からずり落ちる。おそるおそる下を見てみると、なめがわの後部脚部を叩き壊している2人の姿が見えた。
 『おい何をする!?やめろぉぉぉ!!』
 「やめろ!、と聞いてやめる奴がいると思うの!?」
 「さっさと脚を壊して、線路上に叩き落としてやる!」
 紗江と大治郎が、まるで木槌で商人の蔵を叩き壊すがごとく、攻撃を加えている。このままでは後部の脚部が壊されるのは時間の問題だ。
 (こうなればセパレートモードだ!)
 大治郎達が後部脚を破壊し、中途半端に壊れた前部脚を壊しに行く時にを狙ってボタンを押す。
パキーン!!
 大きな音と共になめがわの胴体から生えていた脚が一斉に分離し、胴体はそのまま機関車の屋根に落ちる。

続く
PR

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その36~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その4

 翌日、九州指令本部から新たな海域への出撃許可が下りたと連絡を受けた。その決定に一同は喜んだものの、この間の鎮守府火災事件の影響により資源の大多数が焼失したため、カツカツの状態であった。大淀の話によれば別の艦隊を使った遠征業務が有るらしい。しかし、この業務を行うためには2番目の艦隊編成許可を受けた上に一定の数の艦娘を揃えて送り出さなければならない。満足に艦娘を配備する事がままならない佐潟鎮守府にとっては夢のまた夢の話であった。斉藤は干物を齧りながら、資材備蓄状況を眺めている。ボーキサイトの量だけ他の資材よりは余っている状況だ。それもそのはず。現在のこの鎮守府においてボーキサイトを使用する状況は限定的なため、他の資材よりかは溜まっているのだ。斉藤は腰を上げ、工廠にいる明石の所に向かった。
 「明石、ボーキサイトで何か作れないか?」
 「ボーキサイトですか?主に艦載機や電探を作る時に使用しますね。ただ、空母の艦娘はまだいないですね。
 「零式水上偵察機がカタログにあっただろ?あれなら、鳥海が装備できるじゃないか。それがあるだけで索敵が随分と変わるだろう?」
 「そうですね。ボーキサイトはそれなりに有りますが、その他の資材の量は少ないのでそれが丁度いいですね。では、作りますので完成しましたらお知らせしますね」
執務室に戻りながら斉藤は考えていた。資材の供給が少ない中、鎮守府が燃えると言う未曾有の緊急事態を乗り越え、3つ目の海域の出撃許可が出たまでは来た。しかし、このくらいの出撃許可は珍しくともなんともない。他の鎮守府では1艦隊に駆逐艦や軽巡洋艦を合計6隻配備して突破している報告はよく見かける。資材の供給が普通の所は、開発で頭数を揃えて力押しで超えられる所なのだ。そこと比べたら佐潟鎮守府は他と何が違うのか?ただ単に重巡を加えた4隻で突破したという点だけであり、他の鎮守府と差をつける要素はまったくないのであった。一日に届く資材の供給状況から新しい海域への出撃は3日後と設定した。

続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第4章・その5

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第4章 養老鉄道・その5

 「それなら脚の砲台をさっさと破壊するしかないわね。見た感じ、連射は出来ない仕組みのようだから狙う瞬間はそこかしら?砲台系の精霊弾は重いから弾くのは得策じゃないわね」
 「狙う箇所は決めたのか?」
 「人でいうと膝の部分ね。関節部分は他の部分と違って装甲は薄いはずよ。それに砲台を破壊していくよりかは早いわ。精霊弾の爆風を利用して一気に行くわよ」
屋根の上に立った紗江に向かって精霊弾が放たれる。放たれた砲弾が着弾する刹那、紗江は飛び上がった。砲弾の爆風が紗江を上空へと押し上げる。降り注ぐ落下傘爆弾は大治郎の射撃で破壊されていく。
 「はああああああああっ!!」
 渾身の一撃が、なめがわの関節部分に叩き込まれる。
ガキンッッ!!
 「!!」
 関節部分に放った一撃は、硬い金属音が鳴り響く。紗江の刀では切断するにはいたらず、弾かれてしまった。
 『ワハハハハハ!!装甲が薄い関節部分を狙ってくる事は想定済みだ!この部分には精霊術でコーティングし、耐久性を上げているのだ』
 精霊術には防御力を上げる物が存在している。対象は人でも機械でも構わない。共通している事は一定時間、もしくは攻撃を受け続けていると剥がれてしまう事だ。剥がれてしまったらまたかけ直す必要がある。
 「そうか、ならこれならどうだ?」
 なめがわの足元に移動していた大治郎が諸手突きで脚に突き刺し、精霊術を発動する。強烈な雷が避雷針代わりにした刀に当たり、脚に強烈な電撃を流れる。脚に設置されていた砲台から煙が上がった。
 「やはり、雷属性への耐性はなかったようだな」
 「耐性無視の攻撃なら、こちらだって出来るわよ」
 紫炎を纏った紗江の刀がもう1つの脚を真横一文字に切り裂く。砲台の動きがピタリと止まりとまり、煙を吐いた。
 「種がわかってしまえば、対策はできるの!それにここなら爆弾は落とせないでしょ!」
 そう、この多脚戦車の真下はまったくの安全地帯であったのだ。脚を動かそうとしても機関車にしがみついているから身動きがとれないのだ。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その35~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その3

 ハ級とロ級がそれぞれ魚雷を放つ。チ級がいなくなってしまったため何とかその代わりを務め、戦術を維持するつもりのようだが、あからさまに魚雷の量が違う。4人は難なくそれを避け、再び鳥海と大井の主砲から砲弾が発射される。その砲弾はハ級1隻とロ級1隻に命中した。瞬く間に3隻を喪失した相手は撤退を始めたようだ。
 「ここは私も頑張るときなのです!」
 「が、頑張ります!」
 後ろの駆逐ハ級に向けて磯波と潮が発砲。
 
ドゴォッ!
ギョオオオォォォォーー!!
 
 2人が放った砲弾は見事命中。2人分の主砲の直撃喰らったハ級は断末魔を上げながら沈んでいった。
 「さあ、残りはあと1隻よ!」
 大井が意気込んで叫ぶ。相手の戦法が外れてか今回の戦闘の流れはこちらにあった。相手の戦術をマネする訳ではないが、鳥海を除く3人はヘ級に向かって魚雷を発射する。ヘ級は魚雷を撃たれた事に気がつき、魚雷の軌道から外れるため向きを変える。しかし、その時に鳥海が砲撃を行う。発射された砲弾はヘ級には当たらなかったものの、進行方向を塞ぐように着弾し水柱を上げる。その影響でヘ級は怯み、速度が落ちた所に魚雷が一発命中!小破とはいかなかったが、怯んだ瞬間に鳥海を除く3人の砲撃が命中し、ヘ級は沈んでいった。気がついてみれば、敵主力艦隊に対して無傷の完全勝利であった。
 「戻ったか!とても良い戦果だったな。これなら新しい海域にいける許可が一発で下りるだろう。今日はもう自由に過ごしていいぞ」
 とは言うもののこの周辺に娯楽施設はと言われる物が無いのは周知の通り。あるものはコンビニへ、あるものは魚釣りと思い思いに過ごす事になった。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その34~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その2

 鎮守府の正面から南西に離れたこの海域において敵主力部隊を見つけ出し、それを撃破するのが今の佐潟鎮守府に与えられた課題だ。倒しても倒しても無尽蔵に現れる深海棲艦は出現する海域によって強さが違う。新米提督は深海棲艦の錬度が低い所から出撃するように命じられ、戦果を挙げれば次の海域に出撃許可が出る形式をとっている。沖縄本島に1番近い奄美大島にいる部隊や首都に近い横須賀に配備されている部隊の精鋭達に比べた佐潟鎮守府の艦娘は錬度も何もかも足りなかった。そのような領域に少しでも近づいておかなければ、いつ起こるかわからない深海棲艦の大進行の時に成す術なくやられてしまうだろう。途中、軽巡ホ級1隻と駆逐ロ級2隻の艦隊と交戦したが、4人は無傷で撃破したがこれがこの海域の主力部隊では無いことは今までの出撃でわかっている。
 「主力部隊はもう少し南西かしら?」
 「そうですね。以前行った所まで進んでみましょう」
 「水上機があれば、索敵ができるのですが・・・・・・」
 零式水上偵察機。重巡や一部の軽巡を除いて装備する事ができる索敵用の水上偵察機だ。大井は装備できないが、鳥海は装備可能だ。しかし、佐潟鎮守府において零式水上偵察機は開発されていないため在庫はない。
 「たらればの話はやめましょう。私達は今もっているカードで勝負するだけです」
 「カードって提督の台詞じゃない。秘書艦をやっていると口調がうつるのかしら?」
 敵部隊を撃破した後、大井、磯波、鳥海が現状を確認する。周囲に敵影は確認できない。この付近の海域では艦載機を飛ばしてくる深海棲艦は確認されていないが、不意をつかれては元も子もない。海にいる限り、深海棲艦とはいつでも遭遇するものである。4人はさらに南西へと進んでいった。
 「敵艦隊を右舷に確認!」
 鳥海が叫ぶ。右側の方角に黒い人影が海の上を移動しているのが見える。影は全部で5つ。
 「軽巡1隻に駆逐3隻。もう1隻は何でしょう?この海域で初めてみるタイプですね」
 「あれは深海棲艦の雷巡タイプね。魚雷を多方向にばら撒いてくるわよ」
 双眼鏡を見ながら潮と大井が相手の艦種を確認する。相手は軽巡ヘ級、雷巡チ級、駆逐ハ級、駆逐ハ級、駆逐ロ級の5隻である事を確認した。進行方向は同じであるため同航線である。お互いに武器を構え、射程圏内に向けて距離を縮める。射程距離で言えば、大井と鳥海。相手はヘ級の砲撃が最初に射程に入る。だが、射程範囲に狙った瞬間にチ級が魚雷を発射した。雷巡の名の通り、結構な量の魚雷をばら撒いた。磯波が叫ぶ。
 「敵が魚雷を発射しました」
 「落ち着いて。陣形を乱しては相手の思う壺よ。全速力で抜けるわよ」
 4人の中で実戦経験が豊富な大井が指示を出す。鳥海はサルベージされた経験で錬度がリセットされてしまったので、実戦経験については大井に劣っている。4人は速力を全開にして魚雷の軌道から外れる。それを見越してかヘ級も砲撃を加える。どうやら魚雷と砲撃の挟み撃ちにしようとしてたようだ。だが、ヘ級の砲撃は潮の近くに大きな水柱を上げて終わった。
 「主砲よーく狙って・・・撃てーっ!」
 鳥海の20.3cm連装砲と大井の15.5cm三連装砲から砲弾が発射される。反撃だ。狙うのは雷撃が得意なチ級である。
 
ズガーンッ! ドゴォッ!
 
 鳥海と大井が放った砲弾が共にチ級に命中。防御面が劣る雷巡に重巡の攻撃は非常に重いため、命中すれば大ダメージを与えられる。当たった砲弾が魚雷を誘爆させたか、大爆発を起こしたチ級は派手にぶっ飛んで沈んでいった。
 「形を留めているのが不思議です」
 潮が状況見て喋ったが、それは深海棲艦故だろう。

続く

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

リンク

フリーエリア

プロフィール

HN:
SHIN
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R