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東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

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東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第2章・その1

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第2章 印旛の突撃隊長・その1

サウザント・リーフ王国。クラル・イースト王国の東に位置するこの王国は、日本を構成する数ある国の1つである。かつては千葉という名称で呼ばれ、現在の国の中心が置かれている安房鴨川地方よりもはるか北側に国の中心があった。5,000年程前の超高度文明崩壊による影響により、地名の読み方が色々混ざった状態で現在に至ると記録に残っている。

2人はその国の北西部にやってきた。日本を構成する国と国の間には国境の壁は一部を除いて存在しない。そのため、サウザント・リーフ軍に顔をまだ割れていないのであった。

「情報によると、クラル姫はこの地方を通っていったんだな」

大治郎は呟くと同時に辺りを見回した。北西部はこの国の大規模な田園地帯の1つである。見渡す限りの畑が広がる中、超高度文明崩壊後の戦争で破壊された鉄道の高架の廃墟が所々にそのまま残されていた。

「そうね。ただ、こんな見晴らしがいいと隠れて進むのは難しいわね。季節が秋なら稲穂にいくらか隠れて進めるんだけどね」

「戦闘が起こると思うが、逆にこちらから仕掛けて反応を見るのも良さそうだな」

「連れ去ったと言うならば、軍にも通知が回っていて警戒していてもおかしくないわね。適当にそこらを歩いている軍人にカマをかけてみましょう」

日本を構成する国々、いや地球全体で再建されている国はどこも軍隊を持っている。以前に国家間同士で戦争が起きた時代もあったが、本来の目的は超高度文明崩壊直後に引き起こされた戦争によって生み出された生物兵器(通称・クリーチャー)から市民を守るための組織である。もちろんクラル・イーストにも軍は存在している。クリーチャーは戦争で受けた技術喪失の影響により、戦争終了後に回収する事が不可能な状況に陥ったため、それぞれが野生化、さらに独自に繁殖し進化する個体も出現している。もっぱら都市部では現れず、森林そして洞窟等人気の少ない所に潜んでいる。時たま、田園地帯等に出没し、作業を行っている人達を襲うのである。また、大陸の一部の地域では機械兵器が暴走状態で跋扈し、人々を無差別に襲う地区も存在しており、立ち入りが禁止されている所も存在している。超高度文明崩壊から5,000年余りが経つがその代償は未だ解消されていなかった。

続く

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~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その10~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第二章・その5

 しばらくして、磯波から新たな敵と遭遇したと連絡が入る。
 「軽巡1隻、駆逐1隻の合計2隻だそうです。映像から軽巡ホ級と駆逐イ級と判明しています」
 「頃合だな。この戦闘を持ってこの作戦を終了としよう。マイクを貸してくれ」
 「こちら本部、聞こえるか。この2隻との戦闘を持って今作戦を終了とする。軽巡の武器は、君達が装備している武器よりも射程が長い。その事を頭に入れておくんだ。まずは先程と同じくイ級から狙っていくといいだろう。まずは、数を減らすんだ」
 『了解しました!イ級を最初に狙います』
 現場との通信を終え、斉藤はマイクを大淀に返した。
 「提督はどうお考えですか?」
 「沈まなければいいさ。まともな魚雷すら装備できていないからな。ボロボロにされても不思議じゃないさ」
 「結構、スパルタな所があるんですね」
 「そうかもな。泥臭くてもいい、この戦争が終わるその時まで何としても生き残る。そういう方針にしたのさ。それには経験がまず必要だ」
そう言いつつ窓の外に視線を向け、
 「さあ、どんな姿で帰ってくるかな?フフフ」
 一応、斉藤はサディストでは無い事をここに記しておく。
一方――
 「きゃああああああ!!」
 磯波は混乱していた。距離を詰めて砲撃を加える、そこまでは考えて接近をしていたのは良いのだが、近づいた途端、砲撃と同時に魚雷を放たれてしまったのだ。それを回避するには左右に動かなければいけないのだが、動く瞬間に砲撃された影響で左右に分かれてしまったのだ。その影響でホ級は磯波に張り付き、イ級は潮に張り付いている状態となってしまったのだ。
 ホ級の射程圏内で必死に回避に専念している混乱中の磯波の頭には接近して反撃するという考えまで頭が回らない状況であった。しかし、皮肉な事に磯波がホ級の囮になった事で潮はイ級との戦闘に移行する事ができた。
 「潮!撃ちまーす!!」
ガーン!ガーン!
 潮の持っている12.7cm連装砲が火を吹いているが、イ級になかなか当たらない。追い回されている磯波の現状を打破しようと焦っているようだ。だがそれは、イ級も同じらしく、潮を倒してホ級の援護に入りたいと同じく焦っているようだ。お互いに狙いが定まらない砲撃戦となっている。
 『落ち着け磯波!相手をよく観るんだ!考えもなしに動いていると狙い撃ちにされるぞ!』
通信機から斉藤の声が響いてくる。
ガンッ!!
 磯波が背負っている艤装から派手な音がした。おそるおそる音がした方を見てみると、艤装の一部が凹んでいる見える。直撃でなかったのが幸いであった。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その9~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第二章・その4

 午後。佐潟港から2人の艦娘が沖合いに向かっていった。近海警備の任務に磯波と潮が向ったのだ。
 「お昼に食べたお魚おいしかったですね」
 「わ、私、5本も食べちゃいました。ね、眠くならないといいんですが」
 佐潟鎮守府の食糧事情が悪い事を感じている2人であったが、仮眠から眼を覚ました時に調理場から漂ってくる香ばしい香りがするとは思っていなかった。ただ、それでも食料事情が悪い事は変わりなく、しばらくは干物が毎食出てくるような状況だそうだ。きっと今も斉藤が魚を干物用に捌いているだろう。
 「干物でしたら白ゴマをふってから焼いて食べたいですね」
 『聞こえているぞー。今は任務中の上にいつでも敵が現れてもおかしくない所にいるんだ。気を抜くとやられるぞ』
 通信機から干物を作っているはずの斉藤の声が聞こえてくる。
 「ててて、提督!聞いてたんですか?」
 『ばっちりとな。まあいい。これからこちらの事を作戦指令本部、もしくは本部と呼称する。自分も常に執務室にいるとは限らないからな』
 『提督。衛生からでは周囲の敵艦等の情報は正確には入りません。通常では偵察機や電探を使って反応を探すのですが、今はそれらの装備もないため、目視か艤装に備え付けてある簡易レーダーで探す必要があります』
 『よし、2人とも敵を探すんだ。今回の目的は実戦経験だ。深海棲艦を1隻でも撃破するんだ』
 「了解です!」
 通信を終え、2人は周辺の海域を周回する事にした。二線級の海域であるが出る時は出てくるためだ。30分ほどだろうか、穏やかに揺れる水面に黒い何かが移動するのが見えた。海上で細長い黒い物体が移動していたら、それは間違いなく深海棲艦である。
 「て、提督!敵艦を発見いたしました!」
 『こちら本部。敵の数は!?』
 「駆逐艦と思われるのが1隻です」
 『1隻だと?何か妙だな。はぐれた奴とたまたま遭遇みたいだな。丁度いい相手だ。まずはそいつを撃破するんだ』
 「了解!」
 通信が終わりが艤装を構えたと同時に相手もこちらに気がついたようだ。転回し、一直線にこちらに向ってくる。
グゥオオオオオオォォォォーー!
 「なんか、怒っているように見えるのですが・・・・・・」
 『こちら本部、接近されると何かと厄介だ。射程圏内に入ったら、一斉に砲撃しろ!奴の鼻先に叩き込んでやれ!』
 送られきた映像から中型の駆逐イ級と判明。艦娘が相手にするのは丁度いいサイズである。主な攻撃手段は口から砲弾と魚雷を発射する事に加え、肉薄した時の攻撃手段で噛み付きも行ってくる。噛み付きの場合、普通の人間は噛み千切られてしまうほどの力が備わっている。もちろん艦娘の場合、艤装も無傷とはいかない。単体ではさほど苦にならないが集団で現れると多少、厄介になる場合がある。まれに大型の個体もいる事が確認されている。なお、大型の駆逐イ級を倒した際のサイズも残されていたりする。
オオオオオオオォォォォォ!
 雄たけびを上げながらイ級は一直線に突き進んでくる。2人は12.7cm連装砲を構え、イ級が射程内に入ってくるのを待つ。
3、2、1。ドーンッ!!
 磯波と潮の12.7cm連装砲が同時に火を吹く。放たれた砲弾は一直線にイ級へと吸い込まれた。
ボゴォォォォーーン!
ゴオオオォォォォ!!
 放たれた砲弾は、イ級の頭に直撃!爆発音と共に断末魔の叫び声を上げ、海に沈んでいった。
 「本部!やりました!敵を撃破しました!!」
 『こちら本部。よくやった。これでこの鎮守府の初陣は勝利で飾れたわけだな。だが、まだ哨戒任務は終わったわけではない。喜ぶのは鎮守府に戻ってからだ。もう少しこの付近の哨戒を続けるのだ』
 「了解しました。引き続き哨戒任務を続けます」
 斉藤は、今回のイ級は頭が悪くてよかったと思っているが口には出さなかった。いくらなんでも、身構えている相手に一直線に突っ込んでくるのは自殺行為としか思えない。敵といえども少しは頭を使ってもらいたかった。

続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】第1章・その2

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅲ ~【小説版】
第1章・その2

 数日後、クラル・イースト国のクラル姫がお忍びで自総研にやってきた。クラル姫は国家元首でもあるが今日は数少ない休日という事で自総研に来たのであった。お忍びという事であり、いつものピンクのドレスと王冠ではなく、半ズボンに黒タイツ等活発な女性をアピールするような服装だ。髪も金髪のストレートではなく、後ろで縛ってポニーテールにしている。腰には護身用の精霊銃だ。
 「折角の休日なのに、こんな所に来て良かったのか?しかもお土産も持ってきたというじゃないか。」
 「いいのですよ。あなた達にはいつもお世話になっていますから。そのくらいはさせてください」
 「お土産を渡して紗江をこの場から離さしたんだ。姫さんの事だ。何か話しておきたい事が有ってここに来たんだろう?」
 「話をわかってくれて助かります。サウザント・リーフ王国を知ってますね」
 「知ってるも何も隣国の1つじゃないか。鉄道で簡単に行く事ができる。たしか、貴族連合だったがな。その壊滅の影響で経済状態が、かなりまずい状況になっていると聞いている」
 「その通りです。サウザント・リーフ王国の疲弊しています。置き土産といった感じでしょうか。この調子では再建には時間がかかることでしょう。その状況を打破したいのか、今度、サウザント・リーフの使者が来る事が決まりました」
 「この時期に使者か。他の国に使者を送ったという話は出てないな。そうすると、一番最初に使者が向かうこの国は重要な位置、と言う事だな。そして、この事を話したという事は、サウザント・リーフ王国と一悶着あるかもしれない。もし、あった場合はどうかお願いといった所か」
 「やっぱり、ここに来て正解だったわ」
 「経済が危ういのに、そういう物騒な事を起こす体力があるとは思えないがな……」
しかし、“現実は小説よりも奇なり”という言葉がある。時に、ありえない事が平然と起きてしまうのであった。
 クラル・イースト王国に使者が来てから数週間後、自総研の応接室がなにやら慌しい雰囲気になっている。それもそのはず、クラル・イースト王国の大臣が血相を変えて飛び込んできたのだ。
 「つまり、サウザント・リーフ王国に連れて行かれたクラル姫を助け出して欲しいと」
 「そうでございます。かねてより、姫様はサウザントリーフ・王国の貴族連合が崩壊してからと言うものの、我が王国とサウザントリーフ・王国の間で何か有った場合、あなた方の力を借りるようにとおっしゃられておりました」
 「何かあったらって、今回はあなた達の警備の不備が原因じゃない!?」
 大治郎と紗江は怪訝な顔をしている。ようは、サウザント・リーフ王国にクラル姫が連れて行かれてしまったのだ。しかし、1番最初に使者を送り、なおかつ他の国には使者を送っていない状態である中、重要な位置にあるクラル・イーストの国家元首を、あの経済状態が困窮している国が連れていけるのだろうかと2人は考えていた。クラル姫がいる城は、国の中で1番高いランクのセキュリティ体制なのは必然だ。それなのにだ。姫を連れて行った旨を記した置手紙だけを残して城から連れ出せるものなのだろうか。疑問は尽きない。何か裏があると考えるのは当然だろう。
 「我が王国は、隣国との戦いは望んでおりません。秘密裏に姫様を奪還及び真相の調査を依頼します」
 「念のために聞くが、クラル姫がいなければまずい日が直近であるか?」
 「金曜日までに戻ってくればなんとか。明日から3日間はたまたま、公務が入っていない日となっております」
 「何か凄く都合がいいわね。まるでこの日を狙っていたみたいじゃない。私達が動くというのも、もしかして計算済みかしらね」
 「だと、すると戦闘は避けられそうにないな。ヒトの場合、クリーチャー相手よりもやりにくいな」
 「そこは自総研の2人でございますから、全ておまかせします」
 「それで、クラル姫はどの方向に行ったかは目撃情報は集めているんだろうな」
 「はい。それはもちろん抜かりなく……」
 こうして2人はサウザント・リーフ王国に向っていった。

第2章へ続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その8~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第二章・その3

 「あーあ、最初は結構楽しかったのにな。あーいうのも初めてだったし」
 「提督はそんな事を考えていたんですか。あまり無茶はしないで下さいね。もし、提督の身に何かあったら、指揮が止まってしまいます」
 「大淀の気持ちもわかるが、自分は君達の上官でもある。だから、君達が現場で何をしているのかをしっかり把握しておかねばならないのだ。ここで作戦指揮を執っているだけでは、納得がいかないのだ」
 斉藤は今回の漁船警護のカメラ映像を見ながら答えた。磯波や潮を映っている所を確認している。この2人には昼過ぎまで休息をとる事を命じている。午後には別の任務を行う事になっている。
 「こういっては不謹慎だが、深海棲艦を撃てなかった事は残念だな」
この鎮守府に支給される定期的な資材の量は、弾薬以外、当初連絡されていた量よりも少ないため、できる限り節約したいため、射撃の鍛錬も漁船警護に行えればと考えていた。それの結果で午後の鍛錬のメニューを決めようと。
 「大淀、この付近の近海で見かける深海棲艦の編成はどんな編成だ?」
 「この付近に出現する敵艦隊は、艦隊からはぐれた駆逐艦や威力偵察との思えない軽巡と駆逐からなる2、3隻の小規模な編成です」
 「よし、午後は射撃訓練ではなく近海警備とする。磯波と潮の艤装に補給を行っておくように」
 「了解しました」
 何はともあれ実戦を経験させる事。艦娘が深海棲艦に対抗できると言えども、2人はまだ一発も撃っていないのだ。艦娘の錬度を上げる事もこの鎮守府における重要事項だ。
 「すみません、提督。お客さんが来てますよ」
 「よお、提督さん。船酔いはもう大丈夫ばい?これは今日のおすそ分けだばい?」
 「これは今日の漁で獲れた物だろう。いいのですか?」
 「いいばいいいばい。これは傷物だから市場に出せないべ。このまま腐らすのはもったいないばい。艦娘の皆で食べてくんろ。丸焼きがオススメだぎゃー」
 「それはとても助かります。皆でおいしくいただきます」
 鮫島さんはいろんな地方の方言が混ざる喋り方のようだ。
 「それにしても本当にボロいべな。あれだろ?ここまでボロいとお金もあまり無いんだろう?だったら干物にするといいべ。保存食になるし、焼いて食べるとまた美味いばい。じゃあ、あっしはもう行くばい」
 出荷できない魚をもらったはいいが、1つ問題があった。それは今ここにいる人物達は、魚を捌いた経験がないのだ。大淀は事務作業、明石は艤装のチェック等の仕事があるため、斉藤がスマートフォンを見ながら魚を捌く事になった。

続く

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