同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。
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サウザント・リーフ王国。クラル・イースト王国の東に位置するこの王国は、日本を構成する数ある国の1つである。かつては“千葉”という名称で呼ばれ、現在の国の中心が置かれている安房鴨川地方よりもはるか北側に国の中心があった。5,000年程前の超高度文明崩壊による影響により、地名の読み方が色々混ざった状態で現在に至ると記録に残っている。
2人はその国の北西部にやってきた。日本を構成する国と国の間には国境の壁は一部を除いて存在しない。そのため、サウザント・リーフ軍に顔をまだ割れていないのであった。
「情報によると、クラル姫はこの地方を通っていったんだな」
大治郎は呟くと同時に辺りを見回した。北西部はこの国の大規模な田園地帯の1つである。見渡す限りの畑が広がる中、超高度文明崩壊後の戦争で破壊された鉄道の高架の廃墟が所々にそのまま残されていた。
「そうね。ただ、こんな見晴らしがいいと隠れて進むのは難しいわね。季節が秋なら稲穂にいくらか隠れて進めるんだけどね」
「戦闘が起こると思うが、逆にこちらから仕掛けて反応を見るのも良さそうだな」
「連れ去ったと言うならば、軍にも通知が回っていて警戒していてもおかしくないわね。適当にそこらを歩いている軍人にカマをかけてみましょう」
日本を構成する国々、いや地球全体で再建されている国はどこも軍隊を持っている。以前に国家間同士で戦争が起きた時代もあったが、本来の目的は超高度文明崩壊直後に引き起こされた戦争によって生み出された生物兵器(通称・クリーチャー)から市民を守るための組織である。もちろんクラル・イーストにも軍は存在している。クリーチャーは戦争で受けた技術喪失の影響により、戦争終了後に回収する事が不可能な状況に陥ったため、それぞれが野生化、さらに独自に繁殖し進化する個体も出現している。もっぱら都市部では現れず、森林そして洞窟等人気の少ない所に潜んでいる。時たま、田園地帯等に出没し、作業を行っている人達を襲うのである。また、大陸の一部の地域では機械兵器が暴走状態で跋扈し、人々を無差別に襲う地区も存在しており、立ち入りが禁止されている所も存在している。超高度文明崩壊から5,000年余りが経つがその代償は未だ解消されていなかった。
続く
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