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東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

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~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その10~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第二章・その5

 しばらくして、磯波から新たな敵と遭遇したと連絡が入る。
 「軽巡1隻、駆逐1隻の合計2隻だそうです。映像から軽巡ホ級と駆逐イ級と判明しています」
 「頃合だな。この戦闘を持ってこの作戦を終了としよう。マイクを貸してくれ」
 「こちら本部、聞こえるか。この2隻との戦闘を持って今作戦を終了とする。軽巡の武器は、君達が装備している武器よりも射程が長い。その事を頭に入れておくんだ。まずは先程と同じくイ級から狙っていくといいだろう。まずは、数を減らすんだ」
 『了解しました!イ級を最初に狙います』
 現場との通信を終え、斉藤はマイクを大淀に返した。
 「提督はどうお考えですか?」
 「沈まなければいいさ。まともな魚雷すら装備できていないからな。ボロボロにされても不思議じゃないさ」
 「結構、スパルタな所があるんですね」
 「そうかもな。泥臭くてもいい、この戦争が終わるその時まで何としても生き残る。そういう方針にしたのさ。それには経験がまず必要だ」
そう言いつつ窓の外に視線を向け、
 「さあ、どんな姿で帰ってくるかな?フフフ」
 一応、斉藤はサディストでは無い事をここに記しておく。
一方――
 「きゃああああああ!!」
 磯波は混乱していた。距離を詰めて砲撃を加える、そこまでは考えて接近をしていたのは良いのだが、近づいた途端、砲撃と同時に魚雷を放たれてしまったのだ。それを回避するには左右に動かなければいけないのだが、動く瞬間に砲撃された影響で左右に分かれてしまったのだ。その影響でホ級は磯波に張り付き、イ級は潮に張り付いている状態となってしまったのだ。
 ホ級の射程圏内で必死に回避に専念している混乱中の磯波の頭には接近して反撃するという考えまで頭が回らない状況であった。しかし、皮肉な事に磯波がホ級の囮になった事で潮はイ級との戦闘に移行する事ができた。
 「潮!撃ちまーす!!」
ガーン!ガーン!
 潮の持っている12.7cm連装砲が火を吹いているが、イ級になかなか当たらない。追い回されている磯波の現状を打破しようと焦っているようだ。だがそれは、イ級も同じらしく、潮を倒してホ級の援護に入りたいと同じく焦っているようだ。お互いに狙いが定まらない砲撃戦となっている。
 『落ち着け磯波!相手をよく観るんだ!考えもなしに動いていると狙い撃ちにされるぞ!』
通信機から斉藤の声が響いてくる。
ガンッ!!
 磯波が背負っている艤装から派手な音がした。おそるおそる音がした方を見てみると、艤装の一部が凹んでいる見える。直撃でなかったのが幸いであった。

続く
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