忍者ブログ

東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】第1章・その4

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】
第1章・その4

 「・・・そろそろ、決めにいかないとマズイわね」
 「へえ。かなりのダメージを負っているようだが、まだ余裕があるようね」
 「サウザント流はそのくらいでは簡単に破られないわよ」
 構えから鋭いステップで、三ツ葉山の間合いに踏み込む。ソフィアの拳を掴もうと三ツ葉山の手が伸びる。だが、掴まれる瞬間にソフィアの手が引っ込む。
 (フェイント!)
 素早く三ツ葉山の横にステップ移動したソフィアが、腋の下に掌低を叩き込む。
 「うっ!」
 「はああああああっ!!」
 怯んだ隙をソフィアは逃さなかった。

ガガガガガガガガッ!! ダダッ! ドゴンッ!!

 獅子王烈拳。無数の拳の後に強力な獅咆哮を叩き込む大技である。三ツ葉山はホールの門の横にあるレンガ造りの壁に叩きつけられたうえに、壁を壊して奥へと転がっていった。
 「あの時は防御体勢をとったけど、しっかり入ればこれほどの威力なのか」
 土煙がもうもうと上がる門を見ながら大治郎が呟く。先の騒動の時、大治郎はソフィアの獅子王烈拳を防御していた覚えがある。そのため、獅子王烈拳をしっかり見たのは今回が初めてとなる。
 「アハハハハハ!まいったね、こりゃ!一本取られてしまったよ。だがね、RIKISHIの力っていうのはこんなもんじゃないよ!」
 「ゲッ!体力馬鹿なのは格好でわかっていたけど、ここまでくると逆にひくわ」
 背中から血を流しているが三ツ葉山は元気であった。ドンッ!と四股を踏むと力を溜め始めた。
 「フオオオオオオッ!!」
 気合を入れている声が終わると同時に、頭から勢いよく突っ込んで来た。大銀杏スクリューロケットと世間から呼ばれている低空回転頭突きだ。足先か出ている飛行機雲のような物はSUMOUパワーを蒸気のように発散させているとの事だ。
 「一発芸はお断りよ!」
 ソフィアは、ステップで三ツ葉山の横の位置に移動し、突っ込んで来た三ツ葉山に踵落しを叩き込む。延髄落しとソフィアが使う踵落しにはそう名づけられている。延髄落しを喰らった三ツ葉山は、地面に叩きつけられてしまった。SUMOUルールの決まり手にあわせると、はたきこみもしくは素首落しのどちらかではないだろう。
 「まさか、本当にロケットのように飛んでくるとは思わなかったわ」
 「どうだ、SUMOUパワーは素晴らしいだろ?精霊術とはまた違った魅力がある。ただ、これらの技は、実際のSUMOUの試合では使えないのが欠点だ。アンタはスジがいい。教えてやろうか?」
 「結構です。(今よりも二周りくらい大きくなりそうだし)」
 「そうかい?しかし、今回は残念だったな。個人的にはいい感じにいけてたと思ったんだが・・・」
 「それは残念ね。サウザント流は力だけで押し切れるほど薄くはないわ。まあ、あなたくらいならカズサには勝てるとは思うわよ」
 さりげなく義弟をディスる姉である。
 「さて、私に勝ったから残りは5人だね。まあ、その5人も一癖二癖ある連中だ。だが、あんた達なら造作もないだろう?私はその状況をちゃんこでも食べながら、ゆっくり観させてもらうよ」
 ボーンカントリーズ地区の次は、アップフィールド地区が目的地となる。ここから北西の位置だが、そこに行くまでに再び、有象無象の集団が待ち構えているのであった。
【登場人物紹介・その1】
・三ツ葉山(ミツバヤマ)
・性別:女性
・誕生日:8月14日
女子相撲界の期待の新星。形式に拘らない独特な動きにより、次々と白星を重ね、関脇に昇進している。新しいSUMOU技の開発も熱心であり、評議部に映像を送って認定してもらった技がいくつかある。興行がないシーズンは修行のため、郊外でクリーチャー退治を行い腕を磨いている。

第二章へ続く
PR

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】第1章・その3

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】
第1章・その3

 「じゃあ、私が音頭をとってあげるわ」
 紗江はそう言うと、ソフィアと三ツ葉山を左右から見える位置に立ち、片手をあげる。
 「それじゃあ、行くわよ。・・・・はっけよ~~い、・・・・の――」
バチンッ!!
 はっけよ~~いの合図で飛び出した二人の初撃が交わる瞬間に“残った”を言おうとしたが、三ツ葉山がソフィアの目の前で、掌を勢いよく合わせた音にかき消されてしまった。SUMOU技の1つ、猫騙しである。だが、一流のRIKISHIが行う猫騙しは相手の目をつぶらせるだけの効果ではない。極限まで鍛えられた猫騙しは強烈な音波も発生させる。音波耐性が備わっていないと、ダメージも受けてしまう。紗江は若干顔をしかめ、音波の直撃を受けたソフィアは音波によるダメージによる影響で目をつぶり、耳を抑えようとしていた。しかし、その隙を三ツ葉山がついて、強力な張り手を顔面に打ち込まれ、思いっきり吹っ飛ばされてしまった。
 「ブッ!!」
 「どうした?顔面に一発もらっただけで鼻血ブーか」
 現役のRIKISHIの張り手を顔面に喰らって、鼻血だけで済むのはこの時代の人間が昔の人間と違って、頑丈になっている事に尽きる。長い時の流れの間に人間も進化した賜物であった。もし、昔の人間が三ツ葉山の張り手を顔面に喰らった場合、頚椎骨折、良くて頭蓋骨平面陥没骨折だろう。
 「ちょっとしたブービートラップに引っ掛かっただけよ」
 「私の技がブービートラップ呼ばわりとは言うじゃないか。だったら、今度はしっかり打ち込んで来な。受け止めてやるさ」
 鼻を拭ったソフィアが、空中からの急降下による蹴撃を放つ。攻撃は見事に当たっているが、ソフィアが地面に着地した瞬間に強烈なエルボースマッシュを叩きこまれてしまった。
 「何てこった。アイツはスーパーアーマー持ちだぞ。格闘術の間合いでは厳しいんじゃないか?」
 「でも、エルボースマッシュはSUMOUの技じゃないわよね」
 「当たり前さ。今はSUMOUの取り組みじゃない。流派も戦い方も武器の有無等、様々な違いがある相手と戦っている。この女王さんが独自の格闘術で戦うのと同じように、自分がもっとも得意とするSUMOUを軸にして戦うだけさ。クリーチャー退治の仕事を私達、RIKISHIが請け負う事も有るけれど、その時は決まり手以外の格闘技も普通に使うわ。あんた達がSUMOUで勝負するというなら行司も呼んでSUMOU技だけで相手になるわ」
 大治郎と紗江の疑問に三ツ葉山が答える。言っている事はもっともだ。自分達はRIKISHIではない上に格上の相手となる。3人は、1つの戦い方に拘って簡単に勝てるような相手ではないのだ。
 「代わってやろうか?」
 「嫌よ。途中で対戦相手が変更になったら、それだけで相手にボーナス賞金が渡されるのよ。一円たりとも渡すもんですか!」
 相手側に自軍の兵士を参加させているだけに、賞金事情には詳しい。
 「じゃあ、1つだけ助言だ。SUMOUの決まり手には相手を掴んで投げる技が多い。さっきのように迂闊に接近すると、掴まれて手痛い反撃を受けるぞ」
 「ロケットのように飛んできたとしても、驚かないわよ」
 その助言を聞いてから、ソフィアは精霊術とジャブの組み合わせを使用するになった。例えスーパーアーマー持ちとはいえ、ダメージを0にする事にはできない。時間はかかるが確実な方法ではある。ただ、ファイアーボール等の弾を発射するタイプの精霊術は張り手で撃ち落されていたが。そんな時、ジャブを撃とうと近づいた瞬間、
 「!!」
 三ツ葉山の巨体が一瞬で迫り、強烈な体当たりもといぶちかましを受けてしまう。そのまま、後方に吹っ飛ばされてしまうはずだが、ぶちかましと同時にガッチリと掴まれていた。
 「ここからどうなるか。もうわかるでしょ!」
 三ツ葉山はソフィアの内股に膝を入れ、太ももにソフィアの身体を乗せた後、持ち上げられて勢いよく、横に振るように投げられてしまった。両手もがっちりと抑えられていたため、受身もろくにとれなかった。胸と背中、両方から痛手を喰らってしまった。
 「兄さん、勝算はあると思う?」
 「相手のペースであるが一応は。一連の流れでソフィアの攻撃を受けていた時は、全てその場で身構えていた時のみだ。おそらく、攻撃中はスーパーアーマーの効果が発揮されないのだろう。その時に撃ち込めれば、という感じかな」
 ソフィアの戦い方を傍から見ている2人は状況を述べる。ショートレンジ同士の戦いだか、軸とする戦法が違うだけで、戦い方ががらりと変わるのだ。

続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】第1章・その2

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】
第1章・その2

 地図に丸印が着いてた地点に3人はやってきたが、それはもう酷いものであった。老若男女関係なく、武装した市民達が包丁、精霊銃、ホームセンターで売っている工具等ありとあらゆる物を持ち出し、我先に3人を倒そうと発狂状態で襲い掛かってきたのだ。その中で統率が取れた動きを見せた人達がいたが、任意でクリーチャー退治を行う傭兵達や精霊術師であった。中にはサウザント・リーフ王国の兵もいたが、ソフィアの姿を見た瞬間に混乱し、成す術もなくソフィアによって壊滅してしまった。この乱闘騒動が終わって母国に帰った時、ソフィアから小言を言われるのだろう。最初のコースの×印、川を超えた所にあるボースカントリーズ地区に建っているある建物に3人はやって来た。
 ボースカントリーズホール。そう呼ばれる建物がここにはある。スポーツからコンサート等様々なイベントを行っている。かつては別の名前で呼ばれていたそうだが、それを示す資料は残っていない。そのホールの前で浴衣を着た一人の女性が仁王立ちで待ち構えていた。
 「やっぱり、有象無象が集まったような烏合の衆クラスのレベルには無理なようね」
 「あなたがステージ1のボス役ね」
 「そうよ。私は三ツ葉山。SUMOUをやっているわ」
 SUMOU。それはボースカントリーホールで1番行われているスポーツである。その歴史はかなり古いという。三ツ葉山は浴衣をはださせ、道着の下にグラップリング・パンツとレオタード、そして廻しを着けているのが道着の隙間から見えている姿となった。
 「中々恰幅がいいじゃない!いいわ、今回の戦いは私がもらうわ!」
 意気揚々とソフィアが声を張り上げて宣伝する。
 「ソフィア。君はSUMOUを知っているのか?スポーツとして有名だが、格闘術としても優秀なのだ。何でもSUMOU技でクリーチャーを倒せると何かの記事で見た事がある」
 「SUMOUについてはテレビ中継で見たくらいね。でも、格闘術と呼ばれるなら私のサウザント流の方が強いって事を示さないとね」
 「サウザントリーフ・王国の女王。ソフィア・リーフ・サウザンが私の相手か。どんな流派かは知らないけど、SUMOUというのを教えてあげるわ」
 そういうと三ツ葉山は大きく四股を踏み、大きく拍手を1回行った。パチンッという音が辺りにこだまする。制限時間いっぱいという感じなのか、ソフィアも三ツ葉山もそれぞれ構えを取った。

続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】第1章・その1

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】
第1章・SUMOUパワー

 大治郎、紗江、ソフィアの3人はイベント概要別紙に記載されていた指定場所である、クラル城の周りにある堀のとある箇所にやってきた。ここで今回、3人を賞金首にしたイベントの概要が説明されるのだ。しかし、それらしき場所や人は居らず、3人の視界に見えるのは歩道に堂々と机とパラソルを置いたカウガールがつけていそうな帽子を被った人と、その人の周りに数人立っているだけであった。だが、カウガールがつけていそうな帽子を被った人については3人は見覚えがあった。
 「クラル姫。こんな所でお茶とは珍しいな」
 「着たわね。思ったより、早かったわね」
 「おかげで朝が早かったわ。新高崎からイースト・ペイジング城まで結構かかるしね。移動中は眠くて仕方なかったわ」
 「電車の中で口を開けて爆睡だったわよ。ほら」
 カウガール風な帽子を被ったクラル姫に、ソフィアが携帯端末の画面を見せる。その画面を見たクラル姫はプッと噴き出してしまった。
 「自分の所にも送ってくれ。後で局長に見せる」
 「もう!何を撮っているのよ!今すぐ消しなさい!!」
 他愛のないやりとりを行いつつ、朝の9時とは言え、夏の直射日光が当たると十分汗ばむ外で、クラル姫から今回のイベントについての説明が始まった。
 「まず、この地図を見て頂戴。6ヶ所の×印と丸印があるわね。この×と丸はそれぞれの色毎に対応しているのよ。×は目標地点で、丸はスタート地点と聞いているわ」
 「一大イベントというからイースト・ペイジング王国の全域で何かやるのかと思ったわ」
 「流石に私もそれは許可できないわ。市井の人達の生活や日常、そして物流もあるのだから。出来る限り範囲は限定してもらったわ」
 「して、その丸印についたら×印に向かって進んでいけばいいんだな?」
 「その通り、スタートの丸印から×印の所にいるボス役と戦うのよ。順番も決まっているわ。ただし、ボス役に対しては相手からの希望がない限り、1対1で戦う事」
 「ボス役の所までに辿り着くまでの間は?」
 「まず第一に誰も殺してはならないわ。まあ、それはあなた達なら問題無いでしょう。とにかく、色んな人があなた達に向かって襲い掛かってくるわ。精霊銃や包丁、消火器。ああ、サウザント・リーフの軍人や武器も混じっていたわね」
 「軍人?それだとしたら、ソフィアはやられても勝ってもどちらでも賞金がもらえるという事?」
 一同はにこやかな笑みを浮かべているソフィアに視線を向ける。どうやったかは知らないがソフィアは1番得をする位置にいると言う事だ。
 「後、途中でやられてしまった場合は、残った人達で進行する事。ボス役との戦闘後に体力の回復は認める。あなた達の全滅か。最後のボス役をあなた達が倒したら、このイベントは終了。説明はこれくらいね。それじゃ頑張ってね」
 クラル姫からの説明を受けた後、3人は最初のステージへと向って行った。

続く

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】プロローグ

 かつて地球の暦が西暦と呼ばれていた時代に宇宙に放たれた“ボイジャー2号”は数十世紀の歳月をかけて、広大な宇宙ネットワーク文明の調査隊に発見される。その解析結果より地球に広大な宇宙ネットワーク文明の使者が降り立った。その広大な宇宙ネットワークの仲間入りを果たした地球には様々な技術が導入され、地球の人達の生活は飛躍的に向上した。しかし、繁栄と栄華の超高度文明は突如、地球に飛来した巨大隕石によって崩壊、その後の生き残った人類同士の戦争により超高度文明の技術の大半が失われてしまった。
 そんな黄昏の世界から5000年程度の月日が流れた――

懸けられた賞金

 自然総合研究所では春が過ぎ去り、梅雨も終わり、夏が訪れていた。もうすぐ自総研で作られている夏野菜の収穫時期だ。
 あの一件・クラル姫誘拐騒動以降、ソフィアは度々、自総研に遊びに来るようになった。本人は女王の立場であるが、サウザント・リーフ王国の営業を名乗っている。遊びに来るたびにクリーチャー退治の仕事が来ていないか聞いて来るのだ。本人は、クラル姫誘拐騒動で背負った借金を自総研から仕事を請けることで、返済に充てようと言うのだ。ただ、紗江によると彼女は、サウザント・リーフ王国内で出現した強力なクリーチャーを率先して倒しているため、自総研に来てクリーチャー退治の仕事がないか聞いてくるのは、より強いクリーチャーと戦う事を目的としている節があるらしい。彼女の格闘術の腕前は確認済みのため、仕事があるなら彼女にも手伝ってもらうのは吝かではないという事になっている。
 「やっほー!元気してる?」
 あたかもここの社員であるようなフレンドリーな挨拶でソフィアが2人の仕事場に入ってくる。
 「よく来るな。そっちは暇なのか?」
 「そうでもないのよ。暁美ちゃんがクラル国でバーを開きたいと言っていたから、その場所を探したりしてたわ」
 「暁美って御宿食堂の所でしょ。独り立ちするのね」
 「そう。そして今日はあなた達に仕事を持ってきたわ。じゃーーん!」
 ソフィアが楽しそうに封筒を取り出し大治郎に渡す。
 「春の一件の請求金額を全部払っていないのに、仕事の依頼とは随分お気楽だな」
 「違うわよ。いいから見てみてよ」
 ソフィアから渡された封筒を見てみると隅に刻印があった。東と雲の文字がかかれた特徴的なマークは、世界でも5本の指に入る程の超大手企業である東雲財閥の物であった。
 「東雲財閥ね。たしか以前にもここからの依頼を受けた事があるけど、ソフィアを経由してくるのは何か変ね」
 「何々。“いつも東雲グループのご利用ありがとうございます。この度は誠に勝手ながら明日にイースト・ペイジング王国で行われる、東雲グループによる夏の一大イベントにおきまして、大治郎様に100億円、紗江様に90億円、ソフィア様に50億円の賞金を懸けさせていただきました。ソフィア様には開催日前日までお二人にお知らせしないようにお願いしたためでございます。大変、恐縮でございますが、詳細なイベントの内容については、別紙に記載されております所定の箇所でご説明させて頂く事をご了承いただきますようよろしくお願いします。敬具”・・・・・・はい?」
 「そういう事よ。あなた達2人と私は明日は賞金首になったのよ」
 「一大イベントってどんな物になるんだ?局長はこれを知っていたから、明日は空けておけと以前から言っていたのか。局長に話が言っているとすれば、クラル姫の耳にも入っているはずだな」
 「それにしても何で私が兄さんより安いのかしら?納得がいかないわ」
 「やれやれ。断る訳にはいかなさそうだな。しかしどうしてこんな事に巻き込まれるのか」
 翌日、三人は指定された箇所へ出発した。

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode Ⅳ ~【小説版】

【今回の主人公】
●菊川 大治郎
自然総合研究所(通称:自総研)の何でも屋。精霊術や刀以外に素手、コアな武器まで何でも扱う事ができる。ある日突然、自分達に懸けられた賞金100億円という事態に対して、真相を究明するためクラル国を駆ける。
●菊川 紗江
兄である大治郎と同じく自総研の何でも屋。寝付きがとても良く、一度寝たら中々起きない。自分に懸けられた賞金が大治郎よりも低い事に憤慨し、真相の究明よりもそちらの方を気にしている。
●ソフィア・リーフ・サウザン
この間のクラル姫誘拐騒動を引き起こした人。その結果、紗江から請求書を突きつけられ、多大な借金を背負うハメとなった。それから度々、自総研を出入りするようになり、懸賞金が懸けられた事を2人の所に伝えに来た。

続く

カレンダー

01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28

リンク

フリーエリア

プロフィール

HN:
SHIN
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R