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東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

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東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode 5 ~【小説版】第4章・その3

東都幻想物語~ Touto Genso Story Episode 5 ~【小説版】
第4章・魔女の弟子・その3

 「・・・・・・ねえ、月島。一つ聞くけど、どうしてこの人は男なのに女の服をきているのかしら?」
 「お嬢様。今は多様性の時代でございます。もう少し、人生経験を積めば疑問にはならなくなります」
 「それはそれでいいとして。女のふりをして私達をつけているとならば、見過ごすわけにはいかないわね。100%絶対的に怪しいさしかないしね」
 ソフィアが尾行していた人物に対して、ファイティングポーズを取る。騒ぎに気が付いた周りの観衆がざわつき始めた。
 「おや、尾行していたのは誰かと思えば、城太郎さんではないですか?」
 どうやら不知火は、城太郎という人物の事を知っているようだ。
 「その格好でいるという事は、只今、お仕事中のようですね。ソフィアさん、見かけは怪しいですが不審人物でない事は私が保障しますよ」
 「ふーん。そのお仕事というのは私達を尾行する事かしら?だとしたらその意図を説明してもらわないとね」
 「ソフィアさん、だからと言っていきなり彼に襲い掛かるのは控えた方がよろしいですよ。彼は魔界において、“魔女の弟子”という立場なので」
 不知火が“魔女の弟子”と発言すると周りの観衆の反応が変わり、ザワザワと騒がしくなった。
 「城太郎さん、私達をつけていたのは、魔界にやってきた人物を調べることですよね?」
 「その通りだ。こっちにやってきた人物がどういうものか調べてこいとな」
 「どうです。成果はありましたか?」
 「成果もなにも。まさか、自総研の菊川さんとは思わなかったな。記事の写真で何回は見た事はあるが、本物に会えるとは」
 「ん?君は魔界出身じゃないのか?」
 「ええ、イースト・ペイジングの下町育ちです。自己紹介がまだでしたね。自分は秋葉原 城太郎といいます。魔界での立場は不知火さんの言う通り、“魔女の弟子”です」
 「その格好は君の師匠からの言いつけかな?」
 「そうです。こちらの世界にいる間、外出する際は必ずこの格好をしなければいけないと言われてます。何でもこの格好をする事にも意味があるとか・・・・・・」
 「君にそのような格好をさせる師匠も今回の騒動に関わっているのかな?」
 「いいえ、師匠は今回の騒動とは無関係ですが、事態の把握はしております。後、恐縮なのですが、師匠から尾行がばれた場合は、一戦交えて来いと言われていまして・・・・・・」
 そこまで言われて大治郎はピンッと来た。この地で戦う相手は目の前の、自分達と同じ世界に済む人間だ。おそらく、彼の尾行がばれなければ、今回の騒動を起こした首謀者が用意した相手と戦う事になっていたのだ。尾行がばれた場合、彼と戦う事に差し替えられるという事は、彼の師匠は騒動に関わっていないが、口出しが出来る立場にいるという事なのだろう。
 「ふふん。そういう事なら私が相手になるわよ」
 その台詞を待ってましたと言わんばかりにソフィアが構える。
 「不知火さん、すみません。あの方は?」
 「ちょっと!私の事を知らない!?最近、名前が知れる事をやってきたつもりなんだけど」
 「彼女はサウザント・リーフ王国のソフィア女王ですよ」
 「その通り!これから一子相伝の格闘術があなたに襲い掛かるのよ!さあ、早く構えなさい」
 「ああそうだ。ソフィアさん、一つ伝えておきます。私の姉によると、誰しもが生まれながらにして得意とする属性があるとの事です」
 不知火がいうと、少し間を置いて、
 「彼の場合は・・・・・・時属性です」
 その事を聞いていたかどうかはわからないが、城太郎に向けて蹴りをソフィアが放った。

続く
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