この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第四章・その8
鳥海を引き揚げてから3日後、彼女は目を覚ました。だが、多少混乱した見せていたが無理もない。目を覚ましたら、オンボロな建物のボロボロな天井をまず見る事になるのだ。もし、この光景を見て衝撃を受けなかったら、その人物のハートはすでにスクラップになっているか、焼きレンガのどちらかだろう。
「高雄型重巡洋艦4番艦、鳥海です。助けていただいてありがとうございます」
「入渠施設の方で少し叫んでいたけど落ち着いたかな。それで体調はどうだ?」
「はい。どことなく身体が重く感じます。それに前にいた鎮守府の記憶があやふやでうまく思い出す事ができません」
「提督、おそらく鳥海さんの記憶や身体の感じ方に違和感を感じているのは沈んでしまった影響だと思われます。撃沈や喪失扱いになった艦娘は所属している鎮守府から登録を外されてしまうため、全ての能力や記憶がリセットされたのでしょう」
「艦娘の登録システムの影響と言う感じかな。折角、拾った命だ。これからよろしく頼むよ」
「はい!」
鳥海は綺麗に敬礼を返した。ただ、彼女の持っていた20.3cm連装砲は船の改造に体力を使い果たしたため、修理はまだ終わっていなかった。彼女が戦列に加わるのももう少し先だった。
第5章へ続く
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