この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その9
「撃ちます!」
鳥海の20.3cm連装砲から砲弾が発射される。砲弾はチ級めがけて飛んでいくが回避される。
『慌てるな!複数の砲撃で確実にしとめるんだ!』
斉藤からの通信が入る。複数人で撃つにしても鳥海は砲身内の弾薬を撃ちきったためリロード中のためすぐには撃てない。
「鳥海さん!私達がチ級を撃ちますので、鳥海さんはル級とホ級を砲撃で牽制してください!」
「わかったわ!頼むわよ!」
「皆さん前進です。射程内に捉え直します!」
磯波の合図と同時に加速して敵艦に接近する。それを狙っていたのかル級が砲撃する!
ズガァン!
「ああっ!!」
放たれた砲撃は鳥海に直撃!だが、大破ではなく中破程度の損傷に留まっていた。どうやらル級は威力重視の大口径主砲ではなく、命中率が高い副砲を使ったようだ。
「この位なら計算通りです!皆さん、気にせず行きましょう!」
この発言は虚勢なのか狙った物かはわからない。
「う、撃ちます!」
ズガーーン!!
ドゴォ!
ギャアアアアアアア!!
どことなく人の叫び声に似た感じの声を上げて、チ級は沈んでいった。
「私がホ級を沈めるわ。ル級の行動を封じてくれる?」
「わかりました。お願いします!」
磯波からの返答を受けた瞬間、大井は魚雷をホ級とル級の間に割り込むように魚雷を放り投げる。進路上に進んでくる魚雷の所為でホ級は減速をせざるを得ず、ル級との距離が離れる。その間に割り込むように4人が入り、Yの字に分かれるようにホ級とル級を追い始める。
「さあ、あなたの相手は私よ!」
意気揚々と宣言し、リロードを行いながらホ級に向かって突き進む。
「待ちなさ~い」
ル級を追っている形となった3人は砲塔を構えながら進んでいく。
『大井との距離に注意しろ!離れすぎるな!」
斉藤からの忠告が飛ぶ。今回はあくまでル級以外の艦を全滅させるのが目的だ。
バンッ!
磯波が撃つ。駆逐艦1隻の砲撃で戦艦クラスを沈めるのは非常に難しい。だが、磯波が放った砲弾はル級の砲身に当たった。
バンッ!
間をおいて潮が撃つ。これまたル級の砲身に当たる。
「射撃訓練は沢山やってます!」
ドゴン!
再び間をおいて鳥海が撃つ。砲身当たると同時にル級が砲撃する。しかし、砲身に当たった影響か砲弾はまったく別の場所に飛んでいく。3人の目的はル級の射撃妨害であった。
続く
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