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東都幻想工房

同人サークル・東都幻想工房の近況等を報告するブログです。 また、二次創作小説等も掲載しています。

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~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その35~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その3

 ハ級とロ級がそれぞれ魚雷を放つ。チ級がいなくなってしまったため何とかその代わりを務め、戦術を維持するつもりのようだが、あからさまに魚雷の量が違う。4人は難なくそれを避け、再び鳥海と大井の主砲から砲弾が発射される。その砲弾はハ級1隻とロ級1隻に命中した。瞬く間に3隻を喪失した相手は撤退を始めたようだ。
 「ここは私も頑張るときなのです!」
 「が、頑張ります!」
 後ろの駆逐ハ級に向けて磯波と潮が発砲。
 
ドゴォッ!
ギョオオオォォォォーー!!
 
 2人が放った砲弾は見事命中。2人分の主砲の直撃喰らったハ級は断末魔を上げながら沈んでいった。
 「さあ、残りはあと1隻よ!」
 大井が意気込んで叫ぶ。相手の戦法が外れてか今回の戦闘の流れはこちらにあった。相手の戦術をマネする訳ではないが、鳥海を除く3人はヘ級に向かって魚雷を発射する。ヘ級は魚雷を撃たれた事に気がつき、魚雷の軌道から外れるため向きを変える。しかし、その時に鳥海が砲撃を行う。発射された砲弾はヘ級には当たらなかったものの、進行方向を塞ぐように着弾し水柱を上げる。その影響でヘ級は怯み、速度が落ちた所に魚雷が一発命中!小破とはいかなかったが、怯んだ瞬間に鳥海を除く3人の砲撃が命中し、ヘ級は沈んでいった。気がついてみれば、敵主力艦隊に対して無傷の完全勝利であった。
 「戻ったか!とても良い戦果だったな。これなら新しい海域にいける許可が一発で下りるだろう。今日はもう自由に過ごしていいぞ」
 とは言うもののこの周辺に娯楽施設はと言われる物が無いのは周知の通り。あるものはコンビニへ、あるものは魚釣りと思い思いに過ごす事になった。

続く
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~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その34~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その2

 鎮守府の正面から南西に離れたこの海域において敵主力部隊を見つけ出し、それを撃破するのが今の佐潟鎮守府に与えられた課題だ。倒しても倒しても無尽蔵に現れる深海棲艦は出現する海域によって強さが違う。新米提督は深海棲艦の錬度が低い所から出撃するように命じられ、戦果を挙げれば次の海域に出撃許可が出る形式をとっている。沖縄本島に1番近い奄美大島にいる部隊や首都に近い横須賀に配備されている部隊の精鋭達に比べた佐潟鎮守府の艦娘は錬度も何もかも足りなかった。そのような領域に少しでも近づいておかなければ、いつ起こるかわからない深海棲艦の大進行の時に成す術なくやられてしまうだろう。途中、軽巡ホ級1隻と駆逐ロ級2隻の艦隊と交戦したが、4人は無傷で撃破したがこれがこの海域の主力部隊では無いことは今までの出撃でわかっている。
 「主力部隊はもう少し南西かしら?」
 「そうですね。以前行った所まで進んでみましょう」
 「水上機があれば、索敵ができるのですが・・・・・・」
 零式水上偵察機。重巡や一部の軽巡を除いて装備する事ができる索敵用の水上偵察機だ。大井は装備できないが、鳥海は装備可能だ。しかし、佐潟鎮守府において零式水上偵察機は開発されていないため在庫はない。
 「たらればの話はやめましょう。私達は今もっているカードで勝負するだけです」
 「カードって提督の台詞じゃない。秘書艦をやっていると口調がうつるのかしら?」
 敵部隊を撃破した後、大井、磯波、鳥海が現状を確認する。周囲に敵影は確認できない。この付近の海域では艦載機を飛ばしてくる深海棲艦は確認されていないが、不意をつかれては元も子もない。海にいる限り、深海棲艦とはいつでも遭遇するものである。4人はさらに南西へと進んでいった。
 「敵艦隊を右舷に確認!」
 鳥海が叫ぶ。右側の方角に黒い人影が海の上を移動しているのが見える。影は全部で5つ。
 「軽巡1隻に駆逐3隻。もう1隻は何でしょう?この海域で初めてみるタイプですね」
 「あれは深海棲艦の雷巡タイプね。魚雷を多方向にばら撒いてくるわよ」
 双眼鏡を見ながら潮と大井が相手の艦種を確認する。相手は軽巡ヘ級、雷巡チ級、駆逐ハ級、駆逐ハ級、駆逐ロ級の5隻である事を確認した。進行方向は同じであるため同航線である。お互いに武器を構え、射程圏内に向けて距離を縮める。射程距離で言えば、大井と鳥海。相手はヘ級の砲撃が最初に射程に入る。だが、射程範囲に狙った瞬間にチ級が魚雷を発射した。雷巡の名の通り、結構な量の魚雷をばら撒いた。磯波が叫ぶ。
 「敵が魚雷を発射しました」
 「落ち着いて。陣形を乱しては相手の思う壺よ。全速力で抜けるわよ」
 4人の中で実戦経験が豊富な大井が指示を出す。鳥海はサルベージされた経験で錬度がリセットされてしまったので、実戦経験については大井に劣っている。4人は速力を全開にして魚雷の軌道から外れる。それを見越してかヘ級も砲撃を加える。どうやら魚雷と砲撃の挟み撃ちにしようとしてたようだ。だが、ヘ級の砲撃は潮の近くに大きな水柱を上げて終わった。
 「主砲よーく狙って・・・撃てーっ!」
 鳥海の20.3cm連装砲と大井の15.5cm三連装砲から砲弾が発射される。反撃だ。狙うのは雷撃が得意なチ級である。
 
ズガーンッ! ドゴォッ!
 
 鳥海と大井が放った砲弾が共にチ級に命中。防御面が劣る雷巡に重巡の攻撃は非常に重いため、命中すれば大ダメージを与えられる。当たった砲弾が魚雷を誘爆させたか、大爆発を起こしたチ級は派手にぶっ飛んで沈んでいった。
 「形を留めているのが不思議です」
 潮が状況見て喋ったが、それは深海棲艦故だろう。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その33~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第六章・その1

 鎮守府炎上騒動から2週間。やっとの事でプレハブによる臨時居住区が組み立てられ、佐潟港の近くにある集会場から鎮守府に戻ってきたのだ。焼け残った執務室の部分とプレハブ小屋の部分を無理やりくっつけた継ぎ接ぎの不細工な建物となった。
 「集会場での生活の方が豪華だった気がするわ」
 若干、焦げ臭さが残っている鎮守府の建物の前で大井が呟く。実際、この鎮守府で寝る環境は火事が起きるより前の物であっても、集会場で布団敷いて寝る方がはるかに安心できたのであった。
 「今度、台風が来たら、プレハブ小屋の屋根が飛ばされてしまうのでしょうか。そんな気がします」
 「やめてください。もし、そんな事になったら私の部屋がびしょびしょになってしまいます」
 潮が不吉な事を言う。それを聞いた鳥海は慌てて首を振った。鎮守府の荷物を運んだのはいいものの、皮肉な事に火事でほとんどが焼けてしまってため持込む荷物がほとんどないので簡単に引越し作業は終わってしまった。ただ、布団や机なども全て焼けてしまったが、菊地提督が用意してくれた物資の中に新品の机と布団があったため、艦娘達は大いに喜んだ。ただし、壁はプレハブであるが。
 翌日、磯波、潮、大井、鳥海が執務室に集められた。鎮守府の運営もそろそろ再開と言った所である。今回の会議では、現時点で出撃を行っている海域についてが主な議題であり、重巡である鳥海が加わったため、敵主力部隊を倒すことが可能と判断したようである。幸い、この海域の敵主力部隊は軽巡を旗艦とした水雷戦隊であるため、重巡の火力を持ってすれば軽巡に大ダメージを与える事は、この海域の深海棲艦そして今の鳥海の状態ならば簡単だ。いい加減、上層部にも新しい戦果を送らなければならない。
 「今回の出撃は相手に当てる事。つまりは命中重視の陣形での行動を基本としたい。4隻揃った事で複縦陣の陣形が使えるはずだ」
 「火力を重視するよりも命中重視という事ですね」
 「そうだ。折角の重巡の火力も当たらなければ意味が無い。まして、回避されてカウンターをもらうような事なら目も当てられない」
 斉藤の提案を確認するように磯波が声をあげ、それに斉藤が答えた。
 「前にも言ったかもしれないが、今は防御よりも攻撃の時代だ。どんなにガチガチに防御を固めてもやられる時はだいたい一発だ。一発喰らえば、最悪一撃、良くて中破か大破だ。かすり傷や小破は基本期待しない方がいい。相手もこっちも技術の進歩とやらで攻撃力が上がっているからな。相手に攻撃を素早く命中させる事と相手の攻撃をいかに回避するかだ。いいか、相手が中破や大破の状態になったら、すかさず攻撃を加えて沈めるんだ。これでブリーフィングは終わりだ。出発してくれ」
 4人は装備を確認し、佐潟港から該当海域に向けて出撃していった。

続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その32~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第五章・その4

 翌朝。明るくなった所で今回の被害状況が明らかになった。斉藤の執務室兼艦娘寮は、入り口近くの2階にある執務室と1階にある斉藤の部屋を残して他は焼け落ちる。入渠施設に至っては完全に露天風呂状態になってしまった。ボイラー等もダメージを受けていたが、明石によれば、交換すれば入渠機能だけは再稼動できるらしい。鋼材や弾薬といった資材も火災で失われたあげく、鎮守府全員の空腹を満たしていた干物がほぼ全滅してしまった。幸い、工廠は別の建物であったため工廠内にある機材は全部無事であった。しかし、昨日の火事騒ぎを地元の新聞にすっぱ抜かれてしまった。取材に来た記者はどうもここが鎮守府とは思っていなかったらしく、斉藤達がたまたま火事現場に居合わせたという認識だったため、話のタイトルが“貧乏鎮守府の災難・火災発生”というのだから身も蓋も無い。とりあえず、無事だった工廠の片隅に通信機を移設し、鎮守府の運営を再開する事となった。
 数日後、斉藤のもとに菊地から連絡があった。なんと火災保険がおりるらしい。その話を聞いた時、斉藤は耳を疑った。あのオンボロ小屋に火災保険がかけてあったとはとても思えないからだ。だが、保険金の金額はあてにならない。むしろ、どんな仕打ちが待っているか想像をするだけで背筋が凍る。なけなしの燃料を入れて偽装漁船で食料調達に行って来た艦娘達に伝えると、
 「保険が降りても、建物はすぐ建つわけないじゃない?むしろ、自分達で組み立てろとか言われるんじゃないの?」
 大井から辛辣な言葉が飛び出してきたが、その予感は的中する事になる。数日後、建築資材を載せたトラックが佐潟港にやってきた。斉藤は訳がわからないままそれを受けとるハメになった。
 「提督、この建築資材の山は何ですか?」
 「磯波言うな。物凄く嫌な予感がしている。とりあえず、同封されていたこの手紙を読むぞ」
 “斉藤、済まない。今回の火災保険の件だが、今の自分ではこれが精一杯だった。生活環境を向上させようといい建物が建つよう交渉したのだが、そのような予算は追加で確保できなかった。そこでだ、プレハブという比較的安価な資材を用意した。夏に向けて空調もいくつか詰め込んである。艦娘も一応は軍人だ。プレハブを組み立てるぐらいの技能はあるはずだ。健闘を祈る”
 「さすがにあっちもこういった事態は想定していなかったみたいだな。まあ、無理もない。普通なら落雷で一瞬でここまで燃えてしまうのはそうそうないだろうな」
この事を明石に話した所、例のコロボックル達の力を借りれば何とかなりそうという事であったので、焼け残った部分と連結するようにプレハブ小屋を組み立てる事になった。ただ、入渠施設に関しては屋根の部分にあう資材が無かったため、壁で周りを覆う形の露天風呂のような形で修繕される形となった。

第6章へ続く

~艦隊これくしょん 佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:その31~【二次創作小説】

この小説は艦隊これくしょん~艦これ~の二次創作小説です。

佐潟2174艦隊・オンボロ鎮守府:第五章・その3

 数日後の昼頃、佐潟鎮守府周辺の天気が怪しくなってきた。どうやら雨雲が発生しているようだ。地球温暖化が話題となって数十年、たしかに日本におけるにわか雨はゲリラ豪雨と呼ばれるまで雨の強さが増していた。
 「これは一雨くるかな?夏というか梅雨もまだなんだがな。もし、ゲリラ豪雨がきたらこの建物のどこかで雨漏りがしそうだな」
 「提督、たしかに雨雲レーダーでは北西の方でかなり強い雨が観測されています。この雲が南東に下がってきた場合、この鎮守府に雨を降らしますね」
 「やっと鳥海の寝床ができたというのに雨漏りしたら適わんな」
 はるか遠くから雷が落ちる音が聞こえてくる。雷が鳴っているならかなり強い雨が降っているのだろう。この雨雲が北に向かって行ってくれる事を斉藤は祈った。しかし、祈りは届かず、雷の音はだんだんと鎮守府に向かって近づいてきた。
 「おい、これは一雨くるかもしれないぞ」
 「閉められる窓等、雨が入りそうな所を閉めてもらうように言ってきますね」
 磯波が執務室からイソイソと出て行った。斉藤が窓から外を見る。どす黒い雲が真っ直ぐに鎮守府に向かってきており、時々黒い雲の中が光っているのが見える。悪い予感は当たる物だ。窓にうちつける風が強くなり窓ガラスをガタガタと揺らす。この間にも雷の音はだんだんと大きくなる。外は夜のように真っ暗になった。深海棲艦が出現した時、まれに暗雲に覆われる時があるが有るらしいがまさにその時のようである。突然、、砲撃を喰らったかのような派手な轟音と共に鎮守府内の灯りが落ちた!
 「停電か!どこか近くに落ちたな!」
 「こちら工廠!停電で機材が使えません!」
 「ちょっとお風呂に入ってら灯りが消えたわよ!」
 「大きな音がして灯りが消えたんですけど、落雷ですよね?」
 鎮守府が停電したらしたで、慌てた顔をした明石とバスタオル姿の大井と仕込み中の潮がなだれ込んで来た。気持ちはわかるが、少し落ち着いてもらいたいものだ。特に潮は干物を作るために魚を捌いているので、エプロンに魚の血がついている。その上、包丁を片手に持っているので暗さと合わせて軽くホラーだ。しかし、停電で何も作業ができないのはたしかである。鳥海も執務室にやってきたが、一連のやりとりにあきれていた。
 しばらくして何やら焦げ臭いが漂ってきたので、鳥海が様子を見に行ったが血相を変えてあわてて戻ってきた。
 「司令官!大変です!火事です!」
 「何だって!?ハッ!そうか落雷か!」
 そう、停電の原因は落雷であったが、この雷はこの鎮守府に落ちたのであった。寄りにも寄って執務室がある建物にだ。
 「総員作業を中止!各自に必要な物を持って外に避難しろ!」
 斉藤が大声で叫ぶ!6人の艦娘慌てて自室に駆け込んで行った。斉藤は消防への連絡を済ませた後、避難の準備を始めた。
 「鳥海さん!提督は!?」
 「まだ外に出てないわ。今の所、磯波さんが最後よ」
 建物がオンボロなため、意外と火の回りが速い上に煙も充満している。既に執務室兼寮のあちこちから煙が噴出してる。
 「あー!!」
 突然、潮が大声をあげる!
 「干物に塗る特製タレの壷を取ってくるのを忘れました!取りに行かないと!!」
 「ダメです潮さん!!調理場があるのは出火した所に近いです!戻るのは危険です!」
 「タレが!私のタレが!干物が!!」
 「干物で命を捨てるような事をしないで下さい!」
 大淀が暴れる潮を羽交い絞めにしておさえつける。どうやら潮の干物中毒レベルはかなり進行しているようだ。
 「あのバカ!何をしているのよ!早く、出てきなさいよ」
 6人の艦娘に1人のコロボックルが近づき何やら呟く。コロボックルの話によれば、執務室の窓から何回か外に荷物が投げられたとの事。その証拠に荷物の方を指差し、コロボックル達がその荷物を運んだと言わんばかりの表情をした。状況から察するに斉藤が荷物を外に放り投げた後、何か別の物を運び出そうとしている可能性が高い。
 「行きます!」
 磯波が煙が漂う鎮守府内へ飛び込む。熱気が漂い始めている鎮守府を駆けぬけ執務室に飛び込む。
 「提督!」
 「おー、磯波か。丁度いい、これを外すのを手伝ってくれ」
 「一体何を!?早くしないと煙をすって倒れてしまいますよ」
 「わかっている。だが、これを放置して出ることは出来ない!これがあれば、この鎮守府が焼け落ちても鎮守府運営はできる!」
 そう言いながら、斉藤はモニターと通信機のケーブル等を外している。斉藤の友人である菊地に通信が繋がれば物資の陳情ができるからだ。
 「よし、外したぞ!磯波、脱出するぞ!」
 鎮守府の入り口から磯波と斉藤がモニターやら通信機の機材をかかえて鎮守府を飛び出すと同時に消防車のサイレンが響いてきた。騒ぎを聞きつけ、周辺の人達も野次馬として集まってきた。干物が焼ける香ばしい匂いが辺りを漂う中、斉藤達は消防隊による消火作業を延々と見る事しかできなかった。結局、佐潟港にやってきた雨雲は阿久根市街にのみ雨を降らし、佐潟港には雷だけを落としてきただけだった。その日、斉藤達は佐潟港近くに集会施設を借り、一晩を過ごした。

続く

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